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【下巻】インフレ時代のチェックポイント


ブースターその3:NP使用形態の変化

昔、NPはPアイテムを買うという用途しかありませんでした。
だから昔のP取引(今でも手数料惜しさにされることもありますが)ではメルと引き換えにPアイテムを送るというスタイルだったし、それでうまくいっていたようです。ジャミロクの立場上、どうしても伝聞/推測になってしまうのはどうかご容赦ください。

今、NPの用途はPアイテムを買う以外にも広がっています。MTSでアイテムを購入するという用途です。(右図)
それはPアイテムではなく、NPそのものが欲しいという新しい需要の誕生を意味するものでした。

MTSは一覧性や検索の便に優れているし、営業許可証なしに出品できるため誰でも気軽にアイテムを売買できます。しかも全サーバ共通(一部例外アリ)ときたもんです。
NEXONジャパンが相当力を入れているだけあって、フリマよりよっぽど高性能。MTSの利用者が増えれば増えるほど、MTSでしか買えないアイテムも増えてくることになります。「フリマに一つもないんだけど、MTS覗くといくつかあるんだよなぁ」というケースですね。ジャミロクの場合はもうそれらは存在しないアイテムとして割り切ることにしています。もっとも、アイテム図鑑以外の用途で覗くことは滅多にないのですが。
また、レアで強い装備品は数万Pの値がつくことも少なくありません。すごいもんですねぇ・・・

NEXONジャパンとしても、30日1000Pのエルフ商人や90日340Pの営業許可証よりも1回の売買で100P+約定代金の10%(だっけ?)が入ってくるMTSの方がおいしいのでしょう。まさに金のなる木といったところでしょうか。NEXONジャパンにとってMTSは数え切れないほどの臨時メンテ、一時閉鎖、不具合/脆弱性を抱えてもなお辞められないほどうまいんでしょうねぇ・・・想像に難くありません。
間違っても、プレイヤーを詐欺から守るために開設したわけではないでしょう。
(システムを介することで詐欺の防止につながるという点ではプレイヤー/NEXONジャパン間で利害が偶然一致したと言うのが正しいと思います)


めいぽで他のプレイヤーとアイテムを売買するには

の4通りあります。後ろのグレーの2つはおいときましょう。

NPはアイテムを売買するための通貨としても利用されるようになりました。メルもNPも「アイテムを売買するための通貨」としては違いがなくなり、メルとPの境界は限りなくアヤフヤになってきています。
メルとPの境界がアヤフヤになると一つの変化が生じます。

昔は月々のPアイテム代がまかなえればそれでよかったはず。よほど高くても数千円相当といったところでしょうか。
既にお話しした通り、今はそれに加えて「アイテム売買通貨としてのNP」を求めるようになりました。これは「○○Pあればじゅうぶん」というものではなく、「強いアイテムを得るためにはいくらでも欲しい、際限なく欲しい」という性質のものです。昔のNPの在り方とは明らかに毛色が違うことは否めません。

モンスターを狩れば手に入るメル、煎じ詰めれば誰かがチャージした日本円であるNP。
両者は天と地ほどの差があるのだけど、メルとPの境界がアヤフヤになればなるほどそこの認識がお留守になってくるプレイヤーが出てくることでしょう・・・いや、既に出てきています。残念ながら。
一部のプレイヤー層にとってはメルもPもそう変わりはしません。Pアイテムを買う時だって「これはホントに必要なものかな」と考えるより先に「欲しいから買っちゃえ。どうせ自分のチャージした日本円じゃないし。」と考えるプレイヤーがいてもおかしくないでしょう。

「限られたNP残高の中で最大限の満足が得られるように取捨選択しよう」と考えるより先に「アレもコレも欲しいなら、満足できるだけのNPを集めればいい」と考えるプレイヤーがいると、NPの獲得競争は必然的にヒートアップします。

認識しておかないといけないのは

NEXONジャパンとしては
そういう一部のプレイヤー層にNPを使わせていた方がおいしい。
(メルを使うのと同じ感覚でNPを消費してくれるのですから)
そういう一部のプレイヤー層同士でNPを奪い合ってくれていた方がおいしい。
MTSで流通するNPはすぐに使い切ってくれた方がいい。
NPをどんどん奪い合って手数料という形で磨耗していってくれた方がいい。
NP争奪競争からのレート引き上がりという形でNP需要者がNP供給者を強欲に刺激してくれた方がいい。
その結果、NPチャージのサイクルが少しでも短縮してくれれば、またはNPチャージの金額が少しでも大きくなれば、NEXONジャパンにとってこれほど喜ばしいものはない。

ということです。

ブースターその2でNP供給者数⇔NP需要者数という関係を示しましたが、厳密には

という関係が正しいです。(概ね人数に比例するものなのでどちらでも大差ないのですが)
「NEXONジャパンはどうしてインフレ対策をしないんだ!」という憤怒を抱く方々もいらっしゃるでしょうけど、この構図がある以上、憤怒が報われる可能性は限りなくゼロに近いでしょう。

チェックポイント3.
NP供給者が市場に流通させるNPの総額⇔NP需要者が必要とするNPの総額
という天秤(上図)を思い浮かべよう。
NP需要者が際限なくNPを求めた場合P取引のレートはどうなるでしょうか?

〜寄り道トーク 他人の金は使いやすい〜

今から4つの質問をします。「いいえ」と答えた時点で終了です。

Q1.アナタはゲーム内でNPを使用していますか?「はい」「いいえ」でお答えください。

Q2.Q1で「はい」と答えた方だけお答えください。アナタはそのNPをメル or アイテムで買っていますか?「はい」「いいえ」でお答えください。

Q3.Q2で「はい」と答えた方だけお答えください。ご自身の財布からそのNPと同額の日本円をチャージする気が起きますか?「はい」「いいえ」でお答えください。

Q4.Q3で「はい」と答えた方だけお答えください。もしアナタが今後使っていくNPをご自身の財布からチャージしなければならなくなったとしたらいくらまでチャージできますか?それは現在ゲーム内で使用しているNPの何%ぐらいですか?

Q4まで回答された方々がこの話題の主役です。
Q4を回答された方々というのは、程度の差はあれ「他人の金は使いやすい」と考えている傾向があります。
(正確には「他人のチャージした日本円は使いやすい」
ご自身でそれを意識しているかどうかは分かりません。
一応フォローしておくと、人間誰しもそういう傾向があるものです。この傾向があることは別に非難を受けるようなことではありません。ここで話したいのは「善悪」ではなく「性質」の話ですから、該当された方々も気を悪くしないでくださいね。

たとえば、Pアイテム購入やらMTSでのアイテム購入やらで月に20,000P使っているけど、いざ自分の財布からチャージしなければいけないとなると2,000Pが限界だろうなというプレイヤーにとっては、
他人の日本円の重さ:自分の日本円の重さ = 1:10
自分の財布の日本円はどこの馬の骨か知れない他人が出す日本円と比べて10倍の重みを持っているということです。(額面的な重みは全く変わらないのに)

他人がチャージした日本円ならためらわずにサクサク使える、いくらでも使える。
自分がチャージした日本円なら大事に使いたい、使える額にも限度がある。
・・・もしこの関係が成立するのなら、NPは他プレイヤーに使わせていた方がNP消費スピードは段違いに早くなるわけです。
MTSという「システムを介して他プレイヤーにNPを渡す市場」の開設目的はそこにあるのかも知れませんね。

ブースター番外編:飽食の怪物

「LV○○のキャラWMで売ります」
「WM1kpを切手○○枚で買います」
「攻撃○○軍手をWMで売ります」
「WM1kpをNP○pで買います」

よく見かける拡声器ログです。売買成立してるのかは知りません。
冒頭に述べた通り、WMを日本円に換金するサイトは腐るほど存在します。大事なことなので繰り返し言いますが、WMは最も日本円に近い性質の通貨単位です。
メルはいくら稼いだところでめいぽの外には持ち出せないし、NPもいくら稼いだところでNEXONジャパンのサービスの外には持ち出せません。ゲーセンのメダルのようなものです。

ところがWM取引はそこにボッカリ風穴を開けて、結果的にはメルが日本円に、アイテムが日本円に、NPが日本円に、キャラクターが日本円に換金される取引です。
「メルで、アイテムで、NPで、キャラクターで、現実社会のアレもコレも購入できるなんて・・・魅力的すぎる!」
「もうこのゲーム辞めるから全部日本円で清算したいの。今まで使ったお金の一部でも返って来れば儲けモノでしょ?」
「自分の物なんだからどうしたって勝手でしょ?」
などなど色々意見がありそう。

ここでジャミロクが皆さんに二者択一の選択を迫ります。皆さんの属性をバックリ2分する選択なので、よ〜く考えてお答えください。

チェックポイント4.皆さんはMapleStoryがどちらの世界であって欲しいと願いますか?

A.【ノーリスク・ノーリターン】 ゲーム内のどの資源(メル、アイテム、キャラクターなど全て)も日本円になることはないが、それと同時に皆さんの資源が日本円目当てに脅かされる危険性のない世界
※「資源が脅かされる」とは、強奪・搾取・寄生だけでなくゲーム内価値の不当な暴落により背負わされる余計な苦労なども含むものとします。
B.【ハイリスク・ハイリターン】 皆さんが手に入れたゲーム内の資源が日本円になるチャンス(?)はあるが、それと同時に「どんな手段を使ってでも」ゲーム内の資源さえ手に入れてしまえば日本円に換金できる世界
※「どんな手段を使ってでも」というのは合法/非合法関係なく、文字通り「どんな手段を使ってでも」です。結果として何が脅かされるかは想像に難くありませんね。

皆さんはどちらの世界を望むでしょうか。
中には勝手に

C.【ノーリスク・ハイリターン】 皆さんが手に入れたゲーム内の資源が日本円になるチャンス(?)はあるが、それと同時に日本円目当てに皆さんの資源が脅かされる危険性のない世界

を追加して選びたくなる方もいるだろうけど、そんな都合のいい話ありゃしません。残念ながらそれは速水もこみちにソックリなロボットが自宅に届くぐらいの夢見がちなご都合主義です。

ゲームへのスタンスや日本円との付き合い方は人それぞれだからチェックポイント4のABどちらの世界が良い/悪いという画一的な答えは出てきません。
ただ、皆さんがどちらの世界に一票を投じたかをWM取引に対する基本スタンスとして、このゲームを辞めるまで絶対忘れないようにしてください。

たまに居るんですよ。引退間際にこのスタンスがあっさり翻る方が。
ご自身がプレイしている間はAの世界を望んでいたにも関わらず、引退間際にBに転じてWMをかき集めるようであれば、それは「自分がいなくなった後のこの世界がどうなっても知ったこっちゃない」の意思表示であり、残された仲間から失笑を買っていることもお忘れなく。いや、失笑を買っていることすら知ったこっちゃないのかなぁ・・・

既にゲーム内にはWM取引の収益に病み付きになっているプレイヤーも少なからずいます。
きっと最初は軽い感覚でやってみたのでしょう。

「メルで、アイテムで、NPで、キャラクターで、現実社会のアレもコレも購入できるなんて・・・魅力的すぎる!」

一部のプレイヤー層(どういう層かは伏せておきます)にとってWM取引で収益をあげることは大きな大きな自己顕示に映ることでしょう。それが数千円規模の収益であっても。

「もっとゲーム内資源を手に入れれば、もっともっと日本円になる!」

一度味をしめると、次はもっと大きな刺激(もっと大きな自己顕示)が欲しくなり、ゲーム内資源の収集意欲がMAXに達します。
大きな収益を上げれば上げるほど、その成果を他プレイヤーに誇示できる!自慢できる!見下せる!
とっくにゲームを楽しむことはどこかに消え去った頃、収益は数万円規模へ。

「もっと日本円が欲しい!いくらでも日本円が欲しい!どんな手段を使ってでも・・・

そこにはもう純粋にゲームを楽しむプレイヤーの姿はありません。ゲーム自体は飽きたけど、カネになるから辞められないのです。
もはやプレイヤーと呼ぶのもためらわれるぐらい変わり果て・・・


ここまで来たら、自己顕示欲や物欲といった腹の虫の言いなりです。
飽食の怪物たちはWMが足りないとあちらこちらから金づるを探します。
飽食の怪物たちにとってWMはどんな対価を支払ってでも入手したいものとなっています。どうせゲーム内資源なんて手段を問わなければいくらでも手に入るし、うかうかしてる間にID停止で資産を差し押さえられては水の泡ですから。
だからこそ、アホみたいな言い値でWM取引レートは引き上がっていきます。それだけ壮絶なWM争奪競争が起きているのでしょう。

「やったもん勝ち」の空気の中で倫理観なんてタガはとっくに外れており、何を利用してでもWMというエサを喰う!喰う!喰う!
一方、ゲーム外、そして海外から金のニオイを嗅ぎつけた飽食の怪物たちもやってきます。
(明らかに日本語が不自由そうな飽食の怪物の流す拡声器ログを見たことのある方は少なくないでしょう。ぽぷらサーバだけじゃないよね?)
溢れかえる飽食の怪物、過熱するWM争奪競争といった状況は合法/非合法問わずあらゆる不正行為を誘発します。
インフレ、ID奪取、詐欺、不法外部ツールなどなど・・・飽食の怪物たちにとってそれらを起こす動機は純粋に「日本円になるから」です。
(ふぅ、やっとインフレの文字が出てきた)

その結果、他のプレイヤーにどんな不利益が生じようと、果てにはめいぽのサービス自体がどうなろうと飽食の怪物たちには知ったことではないのです。今までだって、MTSやボスが封鎖されたり一部のアイテムが取引できなくなったり、不正対策の臨時メンテでプレイ時間が削られたりGameGuardが重くなったり取り締まり過程で冤罪BANが出たり、散々な出来事があったでしょう?

※不正行為者に問いたいのは責任ではなく、原因と結果!どうせ人間に知恵と言葉が身に付いている以上、どんな立場も正当化が効くでしょうから責任問うても馬耳東風。

インフレを許容する/しないに関わらず、このゲームを今後とも楽しんでいこうと考えるのであれば、飽食の怪物たちの暴動は一種の危険因子となります。

「そんなんNEXONジャパンが対策すればいいじゃん」

いえいえ、飽食の怪物たちの暴動を抑制する手段は実にシンプルですし、それができるのはNEXONジャパンではなく、一般プレイヤーなのです。一般プレイヤーにしかできないのです。

※NEXONジャパンは不正行為に対し、自社のサービスもしくは自社の利益に著しい被害が出ると判断した時しか動きません。運営はプレイヤーを守っているのではなく、NEXONジャパンを守っているのです。悲しいけれど、これが現実です。

飽食の怪物たちを抑制する手段が何かと言いますと・・・
エサとなるWMを供給しなければ良いのです。
「日本円になるから」という動機をふさいでやれば良いのです。
「ゲーム内資源を手に入れれば、それが日本円になる」という事実を消し去ってしまえば良いのです。
どんなにゲーム内資源を手に入れても、それがNEXONジャパンのサービスから出て行く術がなければ必要以上に稼いでもムダなのです。
飽食の怪物たちは極端に飢えに弱いので、「ここではエサにありつけない」と分かれば自然と消えていくでしょう。
(特にゲーム外/海外からやってきた飽食の怪物たちにとってはこのゲームにたかる意味すらなくなるのですから)

WM取引において、WM供給者となっているのは
「何も分からず目先のレートに釣られて手を出している一般プレイヤー」
「何も分かっていないフリをして手を出している一般プレイヤー」
「全てを分かったうえで手を出している一般プレイヤー」
のどれかです。
これらの一般プレイヤーが飽食の怪物にエサをやり続ける限り、インフレどころかそれ以上の事態を招く可能性の芽は今日もスクスク育っていくのです。

チェックポイント5.WM取引について、もう一度よく考えてみましょう。
WM取引のリスクは「詐欺られるかどうか」だけだと思っていませんか?
WM取引の「信用」とは何ですか?それはプレイヤーとしての「信用」ですか?
WM取引のレートが何を意味しているのか考えたことがありますか?
WMは誰が何のために必要としているかを考えてみませんか?

そこだけ考えていただければ、あとはご自由にどうぞ。
どのみち人様の日本円なので、ジャミロクにどうこう言える筋合いなんてないでしょうから。

〜寄り道トーク 退職金を支払う必要性〜

実は飽食の怪物以外にもWMを渇望するポジションのプレイヤーがいます。
めいぽ引退を決意してアイテム/キャラクターの清算をもくろむプレイヤーです。
それが他のゲームを始めるための資本にしようとしているのか、めいぽにかけた日本円を少しでも取り戻したいと思っているのかは分かりません。
ひょっとしたら皆さんの中にも、このゲームを後にする時は同じ行動をとる方もいるかも知れませんね。

ジャミロクの見解はこんなところです。

もともと手ぶらでめいぽに入場してきたのだから、手ぶらで退場していけばいいのに。
めいぽにかけた日本円だって、Pアイテムなら使い切った時点で元が取れているはずでしょう。
プレイを終えた時に外に持ち出せるものなんてなくても良いのです。
どうせなら装備品を全てメルで清算して(持ちきれないなら切手にでも換えて)、多額のメルを抱えたままキャラデリしていただけたら100点満点です。
立つ鳥跡を濁さず。最後の最後で引退者としての潔さを誇示できてこそ、本当に強いプレイヤーと言えるのではないでしょうか。

最後に

♪宿命の時代に正気でいること自体が驚異なんだ
〜PEARL "Oh,現代のBlues All believers"〜

急速にインフレが進む現代めいぽ。
色んな通貨が飛び交い、多くの誘惑や脅威がプレイヤーに襲い掛かってきます。

そんな中、皆さんが最も注意を払わないといけないのは・・・
資産の価値を失わないことより、正気を失わないことなのかも知れません。

上下巻構成でインフレ発生の要因をお話ししてきました。
現在めいぽ上で進行しているインフレはこれぐらい複雑な要因が絡み合っているのです。間違っても「メルを減らせばオールOK!」とはいかないのです。
それと同時に皆さんが何かしらのポジションで関与している事も多々あったことでしょう。
皆さんが思い思いのアクションをとることで、マーケットの流れはきっと変わります。
「自分一人程度が動いたところで何が変わるって言うのよ」と思うことなかれ。
マーケットは「自分一人程度」の集合体なのですから。


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